晴れた朝。 僅かに残る葉上の雫は、朝露か？ 幻か下土に湿り気は無し。蜃気楼と言う言葉を思い出した。
名詞か、北国で過ごした初夏は荒れた浜辺の海に徐々に明るさを見るが何処からか流れ着いたプラスチック見慣れない異形の容器にハングルが踊る。何の容器だろう?触る気も無い。テトラポッドの隙間、潮溜りに重なり行く容器類と飲料水空缶。空缶は日本語でスチールとアルミが混在。近場で捨てられた物もあるのだろう。波の打ち付ける音は未だ重く地響きを立てる日本海。その海で蜃気楼をよく聞いた。沖合対岸は遠く見えないが時折東の山脈が反射したような土地が見える。大きな山は無い北西の空に山、陸地、小さな港町は何度か訪れ城跡が高い位の寒村。幻映なのだろう。
柑橘と実成途上のバナナに水遣り、南西角の台風で全て葉が折れた株は葉を根元で落として新葉を即すが兆し無し。固形即効性肥料をトマトと合わせて施しておく。出勤する時刻となり、何処か落ち着かない小心者が一人。雲は流れ、蝉が鳴き出した。
前から梅雨前線は華南華中から伸びていたか？内陸の気象情報すら危うかったから天気図すら起こして無かったか。領海の意識は希薄だが南海に広がる気象観測点は豊富で天気図取りでも手が迷い、緯度経度を端に控え、後で記入する事も多かった。天気図取りは実質2年間程の記憶だが事ある事に印象深い。ネット無社会、時代の狭間に過ぎない。1980年代も海事海上気象の警報的ファックスはあった。ただ、学生は手作業を教え込まれた。
今は追えないだろう、慣れは又失せるもの。
朝はノンカップインスタント蕎麦。曇ってはいるが時折日が差し風は常に抜ける。湿気高いが物は乾く日だろう。余り汚れが落ちない洗濯物を二度漬け置き洗いしてみる。
難問とは一見深い闇如く見通せず、さまざまな要因がしがらみ、困難に思える。
如何に多面性がある複雑な物、事象をも何らかの手掛かりから紐解き、無理強いしながらも展開し、理解へ繋ぎ、時に過去の事例を参照し細分化、噛み砕いて理解へ繋ぐ。
その思考の多面性に様々な外因が作用し、環境的に困難な状態でも何処かに光明、手掛かりはあるだろう。八方塞がりとは、そうは無い筈。だが無策で駄々流れ、失った時は事実あり、其れは取り戻せない。暇な休日に感じる焦燥感。この地に根を下ろす覚悟はあるか。年金、保健、税金、天引きの数、額と売上税。相乗するのは損失と喪失額。全てが悪化。 未来を描ける人は余程世間に疎く生きているか無知しか無い。そんな社会か。
人間社会では個の集まりで形成されるが、一概に個々の根本たる価値観、概念、理想は異なり、形成に影響する宗教観、道徳感をも個々異なる。それが個性。これらの概念が同一、近しい事を理想として集団を形成し民族を生む。血脈、人種、物理的結び付き、何処から来て何を望むか。理由付けは数多くの納得、合意を生み、差異はあれど集団の持つ力を優先し、グループが組成されて行く。その過程で合意、意趣転換、多数に靡く自身の理想との差が新たな不平や異種分裂を生む。
更に人はこの思考(システム)を利用し、敢えて外敵を想定し、これに対する為に協力や団結を即す。最早、個の自由な思考とは乖離して歩き出す、これも一つの群衆心理なのか。大勢に組みする事で安堵を得、其れでいて自己不安感から俯瞰的に己を確認したりする。立ち位置、思想の奇異性、正道感。思考は無限に広がるが故に立ち戻る機会を重視しながら拡げていく。鋭利的に成ればこれは排他的では無いだろうか立ち戻り、他の考え方も検討してみる。積み上げた石と同じ様に自然とバランスを保とうとする動きが出る。有機物なら動物的な反射だろう。
集落、集まりが総じて国を成す。相互に利益を守り、保険的扶助も生まれるが悪人をも生む。それが社会。法、罰を設け自衛する。綻びが大きくなって次第に解体、革命風が吹く。悪化の一途で革命風は無いとどうすればいいのだろう。
思考の淵に堕ちそうになりながら花々の知恵や生存本能、雑草の小賢しい悪知恵を感じながら草抜き整備。運動量、歩行数が飛躍的に落ちる休日。なんとか補い過ごす。明日からは7月。通院日だ。
夕食は冷凍ホッケ半身焼定食。 ご馳走様でした。今日は運動していないので重い、。
