鹿児島新港に到着するとフェリーから下船後、荷物整理をしたかったが直ぐ後ろにカーゴトレーラーが付き、そのまま港出口へと進まざるを得なかった。取り敢えず南の指宿方面にハンドルを切った。
左手側に太平洋行先方向は長崎鼻、すれ違う車の数も少なく街並は長閑な田園と都会風田舎を幾つか繰り返している。都会風田舎とはロードサイドに駐車スペース遠持つ見慣れた店舗が一塊に揃っている絵様式で靴、スポーツ用品量販店、ホームセンター、百均、ユニクロ辺りの見慣れた全国展開ショップが群れている。日本中同じような物流、文化が根差しているのはテレビの影響か、少し畏怖すら感じる。指宿の街なみ。
エンジンの冷却の具合が良く無く、少し休息を挟みながら北へ早目に向かう中、九州道博多を過ぎた辺りでエンジンストップ。 ピットストップのようにスマートでは無い夜間高速道での停止。ずっと走行車線を制限速度程で緩々来たが、止まった時はヘッドライトが消え、車内の各インジケーターだけが点灯する異空間。インターチェンジ出口手前だったのでスピードを上げたトラックが出口へ向かう走行車線へ変更する場所。恐怖だ。ハザードランプを灯し、路肩へ向かうが折しも陸橋上で路肩も車幅ギリギリしか無い。寄ったところでエンジンがストップ。 車の直ぐ横を余惑いながらも飛ばすトラックが通って行く。戸惑っていると感じたのはハイ、ロービームを切り替える車が多いからだ。 社中で高速道の緊急連絡先を思い返したが出て来ず。取り急ぎ110番へ。インター手前だったので場所は直ぐ伝わり、車を出て避難の指示だがノリ面の無い場所なのでハンドルを左へ切り、路肩前方20 m程へ出てガードレールに腰掛ける。 ハザードが切れたら追突だな。
パトカーが来る間にレッカーの為にロードサービスにも電話。 当然、スマホで調べながらの通報。
パトカーを待った長く感じる20分。発煙筒とサインポストを設置してくれ僅かに安心。更に20 分後にレッカー車が到着。少し相談し、近くの修理工場も近い平置き出来、レッカーの入れる駐車場のあるホテルを抽出。泊まった事は無いがロードサイドの少し変わった所にあるチェーンホテルと電話交渉し、ここへ向かう。時刻は深夜。コロナ対応でで偶々泊まれたのはlucky in unluckyか。誰もが今日の状況判断に躊躇する。「何とも言えない。」
エンジン停止から2時間程経ちホテルへ到着。岐阜、愛知への出張で偶に見た郊外バイパス沿いにファミレスやオートバックス、焼肉、ナフコ、手打うどんチェーン等が集積する場所だった。デベロッパーは何処だろうか?と要らぬ考え事を跳ね除け、疲れと膨らむ今後の不安で疲れても眠れない夜。 熱いシャワーで気を紛らせた。